固定資産税の免除にはどんな条件が必要?手続きの流れや注意点も紹介

「固定資産税の負担が重い」と感じる方は少なくありません。自身の生活状況や不動産の使い方によって、固定資産税が免除または減免される場合があることをご存じでしょうか。本記事では、どのような条件下で固定資産税の免除や軽減が認められるのか、その主な事例や申請時の注意点まで、やさしく解説いたします。専門知識がなくてもご理解いただける内容となっておりますので、ぜひ最後までお読みください。

固定資産税の免除・減免とは

固定資産税の免除・減免とは、税を納めることが困難な状況にある所有者や資産の特殊な事情に応じて、自治体が税の負担を軽くしたり免除したりする制度です。例えば、災害による被災や生活扶助を受けている方などに対して適用されます。また、評価額が一定の「免税点」未満の場合には非課税となり、自動的に課税されません。さらに、特に土地が公益的用途に利用されている場合など、用途に応じて減免されることもあります。

具体的には以下のようなケースが代表的です。

対象状況内容備考
評価額が免税点未満土地は30万円、家屋は20万円未満なら免税自動的に非課税
災害による損害被災した資産は減額、場合によって免除罹災証明が必要
生活扶助を受けている負担能力を配慮し減免申請後の税額が対象

まず、課税標準額が一定未満なら免税となります。土地は30万円、家屋は20万円未満が基準です。なお同一自治体内で複数所有している場合は合計額が基準未満かどうかで判断されます。また、火災や風水害などの災害により著しい損害を受けた資産については、自治体へ申請し、罹災証明を提出することで、被災月以降の税が減額または免除になる場合があります。さらに、生活保護法に基づく扶助を受けて生活が困難な方についても、申請を条件に減免制度が設けられており、申請以降の税に適用されます。

これらの制度を活用するには、自ら市町村の窓口に申請を行い、必要書類を提出することが必要です。申請期限や提出先は自治体によって異なりますので、よくご確認ください。

主な免除・減免の対象と要件

以下に、固定資産税の免除または減免の主な対象とその要件について、わかりやすく整理しました。

対象者または資産 要件 減免・免除の内容
生活扶助(生活保護)を受けている方 生活扶助法に基づく扶助を受けている方が所有する固定資産 免除(10割)
生活に困窮している方(公の扶助を受けているなど) 家屋は50㎡以内、敷地は100㎡以内の部分に限る 免除(10割)
災害により資産価値が著しく減少した場合 土地・家屋・償却資産について、被害割合に応じて軽減 一部または全部が減免される

まず、生活保護法に基づき生活扶助を受けている方が所有する固定資産については、その方が自ら使用している資産であれば、免除(全額減免)となります(例:家屋とその敷地)です。これは、納期限までに所定の申請書を提出することが要件です。ですから、忘れずに提出してください。

また、生活扶助以外の公的扶助や社会福祉事業者から助けを受けており、自ら使用する家屋とその敷地を対象とする場合、ただし家屋は延べ面積50平方メートルまで、敷地は100平方メートルまでの部分に限り、免除(10割)となります。こちらも申請が必要で、必ず納期限までに提出しましょう。

さらに、地震・風水害・火災などによって土地や家屋や償却資産の価値が著しく減った場合には、その被害の程度に応じて減免が認められます。たとえば、土地については、被害面積が土地全体の8割以上であれば「免除」、6割以上〜8割未満なら8割軽減、4割以上〜6割未満なら6割軽減、といった具合です。家屋や償却資産についても、価値の減少割合によって段階的に減免される仕組みになっています。

どの場合でも、申請手続きが必須です。納期限を過ぎてしまうと対象から外れてしまうことがありますので、市区町村の固定資産税担当課にお問い合わせのうえ、期限内に忘れず申請書をご提出ください。

特例措置による減額・免除の例

ここでは、不動産を所有する方にとって大きなメリットとなる三つの特例措置をご紹介します。それぞれ、要件や適用期間が異なるため、表でまとめて比較しながら、分かりやすく説明いたします。

特例の種類 対象・要件 減額内容・期間
住宅用地特例(新築住宅) 良質な新築住宅。一定の要件を満たしている住宅。 固定資産税が3年間(集合住宅は5年間)、税額の2分の1に減額。
認定長期優良住宅 行政庁の認定を受けた長期優良住宅。床面積や居住割合など要件あり。 120㎡までの居住部分について、税額の2分の1減額(集合住宅は7年間、一般住宅は5年間)。
耐震・省エネ・バリアフリー改修 改修工事(耐震・バリアフリー・省エネ)を一定基準で実施し、要件を満たした住宅。 耐震:2分の1(長期優良住宅対象は3分の2)減額。
バリアフリー・省エネ:3分の1(長期優良の場合は3分の2)減額。

まず「住宅用地特例(新築住宅)」は、良質な住宅の建設を促進するための制度であり、新築住宅に対して、固定資産税が3年間(集合住宅の場合は5年間)、税額の半分に減額される制度です(※適用期限:令和8年3月31日)。

次に「認定長期優良住宅」に対する特例ですが、行政庁による認定を受けた住宅であることや床面積・居住部分が一定の要件を満たしていることが前提になります。居住部分のうち120平方メートルまでに相当する部分について、税額の2分の1が減額されます。また、一般住宅では新築後5年度分、3階建て以上の集合住宅などでは7年度分の減額期間となります。

最後に「耐震・省エネ・バリアフリー改修」に関する特例です。これらの改修を行った住宅については、一定の要件を満たせば減額が適用されます。たとえば、耐震改修の場合、居住部分120平方メートルまでの固定資産税額の2分の1が減額されますが、改修後に長期優良住宅とみなされる場合は減額率が3分の2になります。バリアフリー・省エネ改修については、税額の3分の1減額(長期優良住宅該当の場合は3分の2)となります。

免除・減免を受けるための注意点と手続きの流れ

固定資産税の免除・減免を受ける際には、いくつか注意すべき点があり、手続きの流れも自治体により異なります。以下に重要ポイントをまとめます。

注意点 内容 留意点
免税点による非課税基準 土地:30万円、家屋:20万円、償却資産:150万円 これ未満であれば自動的に課税されず、手続不要です
自治体への申請手続き 市区町村に「減免申請書」と必要書類を提出 郵送でも持参でも可能。期限厳守が重要です
申請後の確認 申請が受理され、通知書で減免状況を確認 共有者がいる場合や変更があった場合は注意

まず、固定資産税の「免税点」に関して、同一名義人が所有する固定資産の課税標準額の合計が下限を下回る場合には課税されません。具体的には、土地は30万円、家屋は20万円、償却資産は150万円です 。この場合には手続なく非課税となるケースが多くなります。

次に、免除・減免を受けるには、自ら申請を行う必要があります。多くの自治体では「減免申請書」に必要事項を記入し、所定の書類を添えて税務担当窓口へ提出します。郵送や窓口での持参が可能なことが一般的ですが、申請期限を過ぎると認められないことがありますので注意が必要です 。

申請にあたっては、例えば生活保護を受給している場合には受給証明書、災害被害がある場合にはり災証明書など、減免要件を証明する書類が求められます 。不要書類の準備漏れや期限超過によって減免が受けられないケースもありますので、事前に自治体のホームページや窓口で必要書類や期限を確認することが大切です。

最後に、申請後は自治体からの通知や税額の変更状況を必ず確認しましょう。申請内容が反映されていないことに気付かず、誤って納付してしまうことを避けられます。また、共有資産の場合には、共有者の減免状況が他の共有者に及ばないこともありますので、共有の有無や状況の変化があった際は、迅速に対応することが必要です 。

まとめ

固定資産税の免除や減免は、生活支援や災害など個別の事情に配慮された大切な制度です。生活保護を受けている場合や被災した資産、公益目的で使用している資産など、一定の条件を満たすと軽減を受けられます。また、住宅や改修に関する特例措置も整備されていますが、いずれも申請手続きが必要であり、各市区町村ごとに詳細や書類が異なることがあります。正しい知識と手続きをもとに、固定資産税の負担軽減に繋げましょう。ご不明な点があれば、専門家へ気軽にご相談いただくことをおすすめします。

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